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第350号 発 行:株式会社船井総合研究所
事務局:TEL 03-6212-2930 杤尾 圭亮
E-mail:[email protected]
────────────────── 2,174部発行───
さて、近頃 寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょう
か?雪も多いこの頃ですが、交通も麻痺します。先日米子
に仕事で参りました際も、飛行機が飛んだまでは良かった
のですが、なんと着陸した空港は、伊丹空港!!!!
結局 、伊丹 ⇒ 新大阪 ⇒ 岡山 ⇒ 米子 という
ルートをとり、投薬が8時間遅れました。しかしその代わ
りに、特急やくもにのって雪景色をゆっくり眺めました。
ブログ : http://blog.livedoor.jp/keisuketochio/
こういう突発的な遅れだからこそ、地域の良さを発見でき
る機会になるわけですね。
そんな寒い今週は、相良からのまちおこし、設計図編ダイ
ジェストです。どうぞお楽しみください。
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今週のコンテンツ
■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」
1月版 ダイジェスト「設計図編」
■ 今月のまちおこし特集
『クリエーター No.07 小原 啓渡 氏 インタビュー』
■「年度末 まちおこし講演 キャンペーン」
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■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」
1月版 ダイジェスト『設計図編』
こんにちは、相良(さがら)です。2009年は、厳
しい不況予測の中でスタートしましたが、こういったと
きは本物とそうでないものの差がハッキリでます。
「本物」や「地域一番」にメリットがより集中する時期
になったことを認識し、より高いレベルのまちおこしを
追求してほしいと思います。
さて、今週はまちおこしにおける「設計図作成」がテー
マです。どんなまちおこしをするかと考えた際、まちを
取り巻く環境や現状を知るための調査が、本年はじめの
先週述べさせてもらった「調査編」の部分。
その後にある「把握した現状を最大限に活かす枠組み」
を決める作業が今週の「設計図作成編」です。少々長く
なりますがお付き合いくださいませ。
【経営理念とコンセプト】
まちおこしにおける設計図は、誤解を恐れず言うなら
ば「コンセプトの作成」と言い換えることもできると思
います。企業経営には、必ず軸となる考え方が必要であ
り、企業理念やビジョンと言われるものが存在します。
たいていの場合、企業理念は、創業者、もしくは創業メ
ンバーが、当時の時代背景や地域事情から、会社とその
未来に様々な想いをはせつつ構築させたもので、「わが
社は将来どんな企業になるべきか」、「今は何を基準に
経営していけばよいか」など、経営活動の根源的な課題
に対して一定の方向性を示すものです。
これに対してまちおこしの設計図を考える際、よく出
る言葉が「コンセプト」。硬く訳すと「統一的見解」に
なります。コンセプトとは、特定の事業や商品の特徴・
性質を「ズバリ」と表現する際に用いられ、事業やプロ
ジェクトだけでなく、商品にまで落とし込ませる場合も
あり、簡潔な文章やキャッチコピーなどで表現されます。
まちおこしなどは、事業の方向性や戦略を考える際には
経営理念のようにマクロ的な考え方よりも、コンセプト
に基づいて進めるのが、実際多いといえましょう。
◆コンセプトの例
「YOKOSO!JAPAN!(ようこそ!日本!)」
:政府観光局
「SAMURAI・JAPAN (サムライ ジャパン)」
:WBC、ワールドベースボールクラシック
「元気ハツラツ! ●ロナミンC!」
:ロングセラーの某大手企業の清涼飲料水
※愛称として用いられているものもあるがコンセプト
と同義のケースが多い
【コンセプトの確立方法】
一般にコンセプトの確立には、以下の項目が重要になり
ます。
●お客さま(マーケット)は何を望んでいるか
●時流に適応しているか
●トップの想いは何か(県知事や市長、町長や村長)
●現場の想いは何か(事業の現場で働くスタッフたち)
●そのコンセプトは身の丈にあっているか
以上の項目は前週で述べた「調査」から把握されるもので
あり、これらを加味しつつコンセプトを決めていくことに
なります。
特にテクニックとしては、マーケティング戦略構築の際に
用いられる「SWOT分析」や「3C分析(3つのC:競
合、消費者、自社)、必要に応じて『いつ、どこで、誰が、
何を、・・・、どうやって、いくらで』をまとめた「5W
2H」、更にはロジカルシンキングなどを駆使して抽出し
ていきます。
どういう方向に舵取りをするか、言うならば「まちおこし
事業の目指すべき道はこれだ!」ということを決定し、そ
れを持ってコンセプトをキャッチフレーズなどで表現する
のです。
【コンセプトと事業戦略】
戦略には、商圏戦略、ターゲット(客層)戦略、価格戦
略、差別化戦略、プロモーション戦略などがありますが、
仮にコンセプトがこれら戦略と甚だしくかけ離れていた場
合、それは事業全体にムラや無駄が発生し、ひいては事業
事態が採算面・情緒面で頓挫する可能性が出てきます。最
初は、親しいもの同士で盛り上がっていたまちおこし構想
が、資金面で滞ったり、意見や見解の相違でしぼんでしま
うのは、まさにこのケース。
重要なのは、様々な要素や調査結果から導き出された基本
戦略と矛盾しないコンセプトを構築し、さらにその先の具
体的施策(来週以降に述べる戦術・戦闘)を決めていくこ
とが常道と言えます。
【ギリギリのすり合わせ】
ここまで、まちおこしの設計図編として、あるべきコン
セプトの抽出方法を書いてきましたが、最後にお伝えした
いことがあります。
それは「夢とロマンを落とし込む」でしょうか。
事前の調査結果が「市場とマーケットの答えは●●です。
よって事業の方向性、コンセプトは●●が適正です」だっ
たとして、それが担い手にとって納得いかないものであっ
たなら、今後何年もかけて取組むまちおこしとしてあまり
に空しいものになりかねません。
コンセプトがまちおこし事業の進むべき道を示唆するもの
である以上、そこには仕事や事業に対する「夢」や「ロマ
ン」が感じられるものでなければならない。これが、自身
でいくつかの事業をお手伝いしてきた結論です。
夢やロマンは、当然ながら自己中心的で利己的な要素をな
るだけ排除せねばならず、その意味で世の多くの方々に受
け入れられる大義名分を持つことが重要ですが、できるこ
となら最後の最後まで、市場・マーケットの要望と自分達
(まち全体)の要望をリンクさせる努力を続けるべきだと
思います。
まちおこしに限らず、成功要因の大きな要素に「モチベー
ション」がある以上、 自身が気持ち的に盛り上がること
ができない取り組みは避けねばなりません。その意味で、
まちおこしの「設計図作成」とは、ある種の情緒的要素が
必要ですし、論理的に抽出されやすい市場結果に事業にか
ける自らの想いをどれだけうまくすり合わせるか、この部
分が実は最も大事になってくると感じています。
(相良 祐司)
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『クリエーター No.07 小原 啓渡 氏 インタビュー』
http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html
関西にブロードウェイを打ち立てる!!!
そんな野望を聞けば、皆さんびっくりします。しかし今
回特集する 小原さんはそんな野望を持つ人です。
小原氏のまちおこしは、いつも奇抜で、オリジナリティ
にあふれています。現代技術であるプロジェクターをふ
んだんに活用した「三条あかりけしき」。
さらに、小劇団のロングランを可能にした、エンジェル
システム。そしてその先にある、関西ブロードウェイ構
想。
しかし、いきなりこのような奇抜な発想を生み出す人財
が開花したわけではないようです。
では、小原氏の開花のポイントはどこにあったのでしょ
うか?そして、さらに小原氏を壮大な構想に駆り立てる
ものは何なのでしょうか?
詳しくはレポートにて!!!
http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html
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