第358号 まちおこし実践コンサルティング手法 内部調査編 その3

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  第358号 発 行:株式会社船井総合研究所
       事務局:TEL 03-6212-2930 杤尾 圭亮
       E-mail:[email protected]
────────────────── 2,174部発行───

みなさんこんにちは!!週刊町おこし編集長のトチオです
。さて、いよいよ桜の季節がやってまいりました。桜の名
所の各地は、イベント目白押しかと思いますが、頑張って
下さいね。

桜であっても、他の何かであっても、地域の誇りをさぐり
あてることが地域活性化の一歩につながります。

今月の内部環境分析では、その探り方についてじっくり語
っていくわけですが、今週号は、組織についてお送りしま
す。どうぞお楽しみください。

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        今週のコンテンツ

■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」 
         3月版 「内部調査編 その4」

■ 今月のまちおこし特集
『クリエーター No.09 下吉 龍一 氏 インタビュー』

■「京都 国民文化祭 キャラクター募集のお知らせ」
  (京都府 国文祭 実行委員会より)

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■ 今月の「まちおこし実践コンサルティングの手法」 
   3月版 「内部調査編 その3 ~組織づくり~」

 こんにちは、相良(さがら)です。今月は、まちおこし
を成功させるために、自分達の内側を知ることの重要性を
毎週のべさせていただいてます。我々がまちおこしのお手
伝いをする際にも、担い手(自治体や企業)の内部情報を
必ず把握します。今週は内部調査のうち、「組織」につい
てです。
長文ですがお付き合いいただければと思います。

 まちおこしを担う組織の現状はどうか、今後はどんな体
勢にしたらよいか。調査はヒアリングを中心に行います。

●組織の現状把握
 ヒアリングにあたり、最初に質問項目を決めます。
・まちの強みは何だと思うか
・弱みは何か
・観光客はどこから来ていると感じるか
・まちへの観光動機は何だと思うか
・どんな取組みがまちおこしに必要と思うか
・今の組織をどう思うか
・・・等を対象の方全員に伺っていくのですが、この結果
が組織の現状を浮かびあがらせます。

【組織の99%はトップ(町長や社長など)で決まる】

 どのような組織であれ、トップに優秀な人がいれば一挙
に発展・成功します。組織はトップ一人で99.9%決ま
るといえます。まして今は今後の見通しが立てにくいため
それこそトップは強気になり、率先して組織を引っ張らね
ばならず、強いリーダーシップ(大きな夢、大義名分を含
んだ目標、強固な超戦力と実行力)が求められます。ただ
し、その場合トップは部下やスタッフに対して「支配者」
ではなく、情けをもった「指導者」になる必要があります。

指導者は、自分よりも部下のことを優先・配慮して意思決
定をしたり、物事に対応したりする人のことで、支配者は
その真逆の態度をとる人のこと。物余りになって久しい今
の時代や転職可能なこのご時世では、支配者のいる組織か
らは、部下やスタッフは必ず逃げ出し、当然組織は弱体化
します。

 内部調査ヒアリングで、トップが支離滅裂だったり、自
分優先の判断基準を持っていたりすると、部下たちへのそ
の後のヒアリング結果は、大抵の場合トップと大きな溝を
示し、組織の現状としては「イエローカード」状態になり
ます。逆に望ましいトップ像に近かったならば、全員のヒ
アリング結果がピタリとベクトルの揃った内容になります。
もちろん組織は安定しており、その後のまちおこしの取り
組みもスムーズに進むのです。

●強い組織のつくり方

 ヒアリング結果を検討しつつ、その後は新たな組織構築
を考えていきますが、つまるところ組織づくりのポイント
は、「やる気」、「仕組みと活躍の場」、「独立、参加、
自由がある」です。

【まず「やる気」がなければどうしようもない】

 新たな取り組みを実行していける組織の重要ポイントは、
トップと従業員が一体となった全体の「やる気」。そのた
め「参加させる」ことと「やる気にさせる仕組みづくり」
が大事であり、同時に「学んだもの」、「働いたもの」が
幸せになることを組織全体に理解・納得させる必要があり
ます。

【「やる気」を生むための、
    スタッフが力を発揮できる「場」と「仕組み」】

 トップが率先してリーダーシップをとり、かつ部下を大
事にしていけば、
1.スタッフと経営トップの一体感がもり上がり、
2.スタッフのやる気を起こさせ、
3.しつけや態度がよくなり、
結果的に組織としてうまくいきやすくなります。成功する
ためにトップは組織スタッフを大事にし、信じ、同時に厳
しく教育しなければならない、ということになりますが、
厳しく教育するとは、スタッフにとって人と自分の大事さ
を自覚させ、やる気を引き出してやるということです。

 さらにスタッフを大事にするとは仕事を通じてその力が
最も助長される「場」と「仕組み」を提供することと言え
ます。

【「創造」、「決断」、「責任」の3つを課す】

 では組織スタッフの力を最も助長できるような場と仕組
みを提供するとは具体的にどういうことを指すか。人間は
誰でも自分に力をつけたいと願っていますが、力は何もせ
ず黙っていても身に付くものではなく、そのために絶えず
自分に対して
1.創造
2.決断
3.責任
 の3つを課していく必要があります。しかし、これがな
かなか難しい。特に他からの強制の元では拒絶反応が先に
立ちやすく、したがって以上の3つをスタッフが自らに課
すにはそれなりの条件が必要になります。
「独立」、「自由」、「参加」がその条件であり、これが
なければ人間は創造性や、決断、参加を自分に課すことは
難しいといえます。

【「独立」、「自由」、「参加」の3つを満たしてあげる】

 独立、自由、参加を充足させながら、自らに創造、決断、
責任を課し、力をつけつけさせる方法があるとしたら、ま
た力をつけさせるだけでなくやる気を出させる事も同時に
できる方法があるとしたら、それは「全員経営法」。

 全スタッフが何らかの形でまちおこしに参加し、意見を
提案し、しかもその提案のほとんど全てが採用される仕組
みのことです。

 人間は自分の意見を提案する事で計画なり、経営なりに
参加したときの方が、そうでないときの3倍近くの実行能
力を発揮するものです。よって、提案はどんどんしてもら
うべきですが、ここに難しい問題があります。提案はやま
ちおこしの主体にとってプラスになるものでなければ採用
しにくいし、だからといって採用されないケースが多くな
ると全員経営にならないばかりか逆にマイナスの結果を招
きます。

ではどうするか。

 まず、まちおこし経営とは何か、仕事とは何か、人間と
は何かについて、スタッフを教育(内部研修会を立ち上げ、
かつ現場を題材にした具体的な勉強を行うと必ず勉強にく
らいつくスタッフが出てくる!)することからはじめます。
その結果、スタッフたちに本当の意味での自信が付いたら
その上で大いに提案してもらう、そうすれば誰もが喜んで
提案するようになり、ほぼ全ての提案が採用に足るものと
なります。

こういった活気の中から益々やる気が生まれ、醸成され、
全員経営が確立していくのです。

 成功しているまちおこしの組織では、トップが優秀であ
る、組織に「全員経営法」が根付いている、というケース
以外はなく、少しづつでもこの形に近づけねばなりません。
組織の現状を把握し、今後の新たな体制づくりを進めるこ
とは、非常に骨の折れる作業であり、軌道に乗るまでに半
年以上の時間もかかります。しかし、トライし続けること
である日「以前よりも結果が伴うようになっていた」と気
づくことになる組織作りへのチャレンジ。それは組織の現
状を知ろうとする一歩から始まるのです。(相良 祐司)

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『クリエーター No.09 下吉 龍一 氏 インタビュー』

http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html

鹿児島からさらに車で30分南に下ると発見できるまち、
それが指宿です。

指宿といえば、砂蒸し風呂ですが、それに負けず劣らず、
地域活性化業界をにぎわしているのが、指宿で初めて
行われた道の駅PFIです。

PFIとは、民間の力(資金から運営ノウハウまで)を活用して
公共事業を行う施策ですが、当時の鹿児島県という地域で
それができる空気はありませんでした。

それを実現した立役者が今回の下吉氏です。

しかしリスクを恐れると考えられる市役所スタッフが
なぜPFIに携わるようになったのでしょうか?

下吉氏をPFIへと駆り立てたものはなんなのでしょう?

さらに下吉氏は、その先の未来に何をみるのでしょうか?

詳しくはレポートにて!!!

http://www.machiokoshi.net/100angya/reports/index.html

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