(株)船井総合研究所 主任 前田 輝久(MAEDA TERUHISA)
1975年生まれ。大学卒業後、船井総研に入社。
船井総研に入社以来、生産者の直販店開発のコンサルティング支援を行っている。
なかでも、「たまご専門店」「豚肉専門店」の開発支援では定評がある。
支援のポリシーは「美味しいものを世の中に!」と「生産者の自立」をモットーに日々のコンサルティングを行い、社長と共に明るい未来を作るために日々奔走している。
【 講演・執筆実績 】
・2007年 日本養鶏協会関東甲信越地域協議会 「たまご直売店成功例について」講演
・2007年 全国農業新聞コラム連載「成功する直売のコツ」 (全8回)
・船井総合研究所 養鶏業向けたまご直店開発セミナーを毎年開催。
卵の直売で売上1億円を達成することができ、
さらに卵が市場価格の2倍以上で売ることができる!
5年前まで赤字経営だった養鶏家が卵価が低迷した昨年(2009年)にはなんと会社始まって以来の黒字を出すことに成功しました。現在は直売店を2店舗展開して、直売店の売上で1億5000万円を越えました。全てのスタートは5年前の決断から始まりました・・・
市場価格の2倍の価格で卵を売ることができる!
安定基金や市場価格に左右されない経営へ!
たまご直売店のサクセスSTORY実践生レポート
[司会]
本日は、たまご直売店の最前線にて、まさに現在取り組み中の前田さんを訪問いたしました。早速ですが、たまごの直売店の現状はどのような状況でしょうか・・・。
[前田]
たまごの直売店は卸売りとは逆に驚くほど順調です。2008年の5月にオープンしたお店は1年目の目標である5500万円を115%上回る売上を達成して、更に2年目は1年目の115%を上回り7000万円を超える勢いで売上を伸ばしています。その他のお店でも売上は順調に伸びており、昨年の11月にリニューアルオープン2周年を迎えたお店も2周年祭のイベントの時は3日間で約1500人のお客様に来店して頂き、売上も3日間だけで230万円を超えました。その他にもほとんどの店舗で順調に売上を伸ばし、売上1億円を達成したお店や出店を計画しているお店がドンドン増えています。
[司会]
現在のような不景気の時代でも、“たまご直売店”というのは売上を伸ばし続けているのですね。
[前田]
まさにその通りです。様々な食品業界のコンサルティングを行なっているからわかるのですが、現在の消費者の食へ関心は我々の想像を超えるくらい高いんです。そして、その関心の高さが生産者やメーカーの直売店にはプラスの作用をしていますね。一昨年もありましたが鶏インフルエンザでの風評被害などもほとんど関係なく、逆に鶏インフルエンザの騒動が起こると直売店の売上は伸びるくらいですから。このような現在の時流は直売店の開発に取り組むには絶好且つ最大のチャンスなんです。
[司会]
なるほど。ただ、“直売店”というのは昔からあると思いますが、成功するお店と失敗するお店はずばりどの辺りにあるのでしょうか・・・。
[前田]
確かに直売店というのは昔からあります。その中で我々の中では2つの店舗のタイプに分けて考えていて、「産直型直売店」と「情報発信型直売店」というタイプのものです。産直型直売店というのは「卵を中心として地場の野菜などを販売する」昔からあるタイプのお店です。その一方で、情報発信型直売店というのは、卵などのモノだけでなく卵についての情報を提供するお店になります。現在の成功の可能性が高いのは、卵のおいしさを伝えていく情報発信型の店舗です。
[司会]
卵のおいしさを伝えるとは具体的にはどんな取り組みになるのでしょうか。
[前田]
具体的な話となると、船井総研の提案するたまご直売店では卵を使った菓子を必ず販売していただいています。集客のためでもあるのですが、根本的な目的は「卵のおいしさを伝える」ことなんです。お菓子は一つの例になるのですが、その他は卵を食べていただくイベントを実施したり、加工品を開発したりします。更にもっと重要なのは卵について語れる人間が店舗でお客様とコミュニケーションをとることになります。
[司会]
そのような取り組みをして成果を出している直売店があるわけですよね。
[前田]
はい。ある3万羽を飼っている養鶏家では、“できるだけ高く卵を売りたい”という思いで5年前に直売店をオープンさせて毎年売上を伸ばし、2号店もオープンして、現在は直売店の売上だけで1億5000万円になっています。
[司会]
その企業が5年前に直売店の開発に取り組み始めた当時のことをお教えいただきたいのですが・・・。
[前田]
当時は一般の養鶏場と一緒で卸売りが中心で市場価格や市場価格プラスいくらという価格で卵を卸していたので、市場価格の推移に一喜一憂しているような状況でした。そのような状況の中でなぜ卵直売店を開発しようと思ったかをお話します。まず、店舗を始めたいと社長がお考えになったのは2003年になります。その年の卵価は今見てみると年間で平均151円/kgとここ10年くらいで見ても最も低い年だったのです。そして、このまま市場価格や市場価格プラスいくらで卸をしていても経営が成り立たないという思いがあったのです。更に追い討ちをかけたのが2004年の鶏インフルエンザの問題でした。鶏インフルエンザ対策のために鶏舎に対する投資をかけるのですが、それに見合うだけの市場価格になるかどうかという不安があったのです。
[司会]
そうですね。あの当時は大騒動でしたからね。消費者も「卵をできるだけ食べないように」という雰囲気でしたからね・・・。
[前田]
そうなんです。そうした鶏インフルエンザ騒動があった中でもその当時すでにあったたまご直売店ではお店の売上が下がらないどころか逆に伸びていたのです。その話を聞いた社長はとにかくこれからは直売の時代だと確信を持ち店舗の開発に取り組まれたのです。
[司会]
そこからはとんとん拍子で現在のように繁盛店になっていったのですね。
[前田]
いや、開発までにはとても苦労があったのです。まずは、現在卸している先との関係です。この企業では菓子屋さんへの卸があったので、新しいお店で卵を使った菓子を販売するつもりだったのでどのように話をするかとても考えらました。悩んだ結果、素直に話をすると卸先の方はほとんどが応援してくれ、問題になりませんでした。当然社長の人柄もあるのですが、伝えた内容が「とにかく卵の素晴らしさを伝えるお店を作りたい!そのために菓子の製造販売をさせて下さい。」ということだったので卸先の方は納得されたようです。また、スーパーの方にも安売りはしないということで話しをつけました。
[司会]
なるほど。生産者やメーカーは卸先との関係が大切ですからね。他に店舗オープンまでの苦労はありましたか。
[前田]
次に苦労したのが店舗をオープンさせる場所の問題でした。店舗をオープンさせるのはどこでもいいというわけではありませんからね。「売上が取れるだけの人が住んでいるか」とか「お客様が来やすい場所か」など納得のいく土地を探すのには苦労しました。実際は我々船井総研と社長で候補となるエリアを車で走り周って土地を探しました。
立地調査せず、あまり計画を立てないでお店をオープンして失敗している直売店をよくみるので立地を探すのは慎重に取り組みました。実はもう一つ苦労したことがあり、それは家族、特に奥様の反対にあったということです。これは社長が強い意志を持ち、家族を説得されて、なんとかオープンすることができました。いまではその奥様が店長としてお店の中心で働かれています。(笑)
[司会]
こうしてお伺いしていると現在の養鶏家が直面している経営課題にぶつかっていたということですね。
[前田]
まさにその通りですね。市場価格に左右されてこれからの養鶏業の将来を想像できなかったのです。そんな中で今後養鶏業を続けていくにはどうすべきかを真剣に考えられたのです。
[司会]
それで5年前に直売店をオープンされたのですね。直売店をオープンされて会社はどのように変わられましたか?
[前田]
店舗はとても繁盛されていて、1年目5200万円、2年目6500万円、3年目7400万円と売上は右肩上がりで伸びています。現在も順調に売上は伸びています。店舗への投資は3,000万円程度だったので十分投資回収することはできています。さらに、一昨年には2号店をオープンしました。この2号店もとても順調に行っています。その他に店舗の直接及び間接的な効果として、 例えば・・・、
など、この5年間で目に見えて効果が出てきました。そして、結果として創業以来一番の黒字を2009年に達成できました。
[司会]
直売店が単純に成功するだけでなく、養鶏業の経営事態も良い方向に向いているのですね。
[前田]
そうですね。よく直売店を経営している養鶏家の社長と話をして、直売店をやってよかったこととして出てくることがあって、それは、
という2つです。
1.市場価格に左右されなく、自分達の思う価格で卵を販売できる販路を持つ、そのためには、
2.企業ブランドを確立することが必要になるということです。
つまり、ほとんどの養鶏業の方が市場価格や大手が生産を拡大することでの価格競争に一喜一憂する中で、直売店を開発することで価格主導権が握れる販路を確保することができたわけです。そこに最大のチャンスがあったわけです。
[司会]
なるほど。
[前田]
そして、消費者という生産者にとっては最大の武器を自分達の味方につけることで企業としてのブランド力を持つことができたのです。ハッキリ申し上げて今はまだ競合もなく、これからニーズが益々増えていくマーケットだと確信しています。
しかも消費者の志向がどんどん「安全・安心」、「健康」という方向に進んでいるためにスーパーなどの量販店や菓子屋、飲食店も品質の良いものを求めてきます。そのときに企業ブランドを確立できていると卸先のほうから声がかかり価格主導権を自分達が握れるのです。実際に、直売店が成功して、大手のSCに出店要請があったり、地域のスーパーや菓子屋から卵を指名して買いに来てくれたりしています。
[司会]
最後に具体的に直売店を開発するために必要なことは何なのかについては、セミナーでお話になるかと思うのですが、その内容を少しだけお聞かせいただけますか?
[前田]
はい。最も分かりやすいのが、
になります。もっと言うと、オープンで地元の認知度を確実に高めて地元客を確実に掴むことが大切になります。
[司会]
やはり小売業の基本ですね。
[前田]
あとは、集客できる商品を開発することが大切になります。難しい知識や技術は必要ありません。いままで船井総研では集客商品として菓子を作ることを提案していますが、ほとんどのお店が菓子作りの素人の方がゼロから始めて1日300個、400個と売れる商品を開発できているんです。知ってしまえば簡単なのですが、その方法を知らなければ大変なロスだと思います。
[司会]
ただお店を作るだけでは駄目で、やはり店舗にお客様を呼ぶ方法をしっかり準備することが必要ということですね。
[前田]
その通りです。あとは、社長もしくは店長となる方が本気で取り組めるかどうかが成否を分けます。これからの養鶏業の経営を本気で考えている経営者の方にぜひこのセミナーを聞いて頂きたいと思います。
[司会]
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
消費者直売で価格主導権を持つ!たまご直売1億円!
をお読みいただいた熱心な経営者のあなた様だけに特別なお知らせです。
“何かしなければ”と思うのだが“何をしていいか分からない”・・・。
こんな風に思われている方が実はすごく多いんです。
我々が養鶏業の方のお手伝いする中で何度となく聞いてきた経営者の声です。
厳しい現実ですが、これから養鶏業界特に中小の養鶏家はさらに厳しい時代を迎えると言っても過言ではないでしょう。これからの養鶏業の中で生き残るためには、市場価格に左右されない販売ルートを持ち“価格主導権を持つ”ことが必要となります。ただ品質の良い卵を作り続ければよいという時代ではないのです。卵の良さを伝える方法、場所、相手が必要なのです。いかに早く企業ブランドを確立するかが問われます。
私達は“少しでも経営者のお役に立ちたい”という思いで「たまご直売1億円!店舗&通販成功手法公開セミナー」を開催いたします。今回のセミナーでは店舗だけでなく現在伸びているマーケットである通信販売についてもお話させていただきます。
21世紀ももう10年が経とうとしています。これからの進むべき道はお決まりですか?これからの10年を決めるという意識を是非持ってください。
船井総研がお付き合いしている生産者の皆様から頂いた
大変貴重な言葉です。
『まずやってみる。その一歩がない限り、次の一歩はない。』(岡山県 養鶏家専務)
『たまごの生産者として「いい物を作れば良い」と思ってたけど、それだけでは駄目なんです。たまごの素晴らしさ、そして正しい情報を伝えていくのも卵の生産者の役割だと気付きました。』(岡山県 養鶏家専務)
『大変だったけど、GPやお店の人が一丸となってくれた。本当にやってよかったよ。』(群馬県 養鶏家社長)
・・・など
今回のセミナーに『たまご直売店の成功ノウハウ』を期待されている方が大半であると認識しております。『失敗しない』『成功する』ためのノウハウは確かに多くの成功事例を学ぶことで『経験』という形となって船井総研に蓄積されていきました。
しかし、たまご専門店の成功の本質は何か?と考えたときに第一声で出てくることが上記の社長の言葉に見受けられる『覚悟』と『決断』です。
覚悟と決断をもつことが直売事業成功の大前提であり、第一歩ではないでしょうか?
そんな「覚悟」と「決断」と「養鶏業に希望を感じている!」という考えを持った経営者様、後継者様の皆様のご参加を心からお待ちしております!
株式会社 船井総合研究所
経営コンサルタント 前田 輝久
これから成功する直売ビジネスの全貌!
直売店の開発手法から成功事例を徹底公開!
(株)船井総合研究所 経営コンサルタント 前田 輝久
通信販売の成功からインターネットの活用法まで
カタログ&ネット通販の成功のコツ30を大公開!
(株)船井総合研究所 第一経営支援部 杤尾 圭亮
生産者が直販で成功する事業モデル!
店舗+カタログ+ネットがこれからの直販モデル!
(株)船井総合研究所 シニアコンサルタント 大山 広倫
●平成22年3月10日(水曜日) 13:00~17:00 (受付開始12:30~)
●会場:東京会場 (株)船井総合研究所 五反田オフィス(JR五反田駅西口より徒歩12分)
※お申込み多数により、やむを得ず会場を変更する場合がございますので、会場は受講票にてご確認ください。また最小催行人数に満たない場合、中止させていただくことがございます。尚、中止の際、交通費の払戻し手数料等のお支払いはいたしかねますので、ご了承ください。
●一般企業 21,000円/一名様(税込) ●会員企業 16,800円/一名様(税込)
※会員企業とは、フナイトップリーダークラブ(旧コスモストップリーダークラブ、旧エリアネットクラブ)・長所伸展クラブ(SHIPSクラブ)・FUNAIメンバーズPlus(お試し期間除く)各種研究会にご入会の企業様です。※ご参加料金にはテキスト代が含まれます。 ※ご参加料金は開催日の1週間前までにお振込みください。※ご参加を取り消される場合は、開催日より3営業日前(土・日・祝は除く)の17時までにお電話にて下記までご連絡下さい。以降のお取り消しの場合、ご参加料金の50%を、当日のキャンセル及び無断欠席の場合は100%のキャンセル料を申し受けますのでご注意ください。※誠に恐れ入りますが振込み手数料はお客様のご負担にてお願い致します。
株式会社 船井総合研究所
TEL 0120-974-000 (平日 9:30~18:00)
FAX 0120-974-111(24時間受付中)
●申込みに関するお問合せ:金子(友)
●内容に関するお問合せ:前田 輝久(マエダ テルヒサ)
船井総研に入社以来、生産者の直販店開発のコンサルティング支援を行っている。
なかでも、「たまご直売店」「たまご専門店」の開発支援では定評がある。最近ではインターネット通販での販路開拓の構築にも取り組んでいる。支援のポリシーは「美味しいものを世の中に!」と「生産者の自立」をモットーに日々のコンサルティングを行い、社長と共に明るい一次産業の未来を作るために日々奔走している。
船井総研における、地域活性化、地域ブランド構築のプロフェッショナル。5年前に地域ブランド創造チームを創設し、日本各地で地場一次産品を活用した地域加工食品のブランド化に取り組んでいる。
コンサルティングスタイルとしては現場での密着した支援を得意としており、現場と共に商品開発から販路確保、販促実施までをトータルで手がけている。
ECサイト(BtoB及びBtoC)をはじめ、あらゆるネットビジネスにおけるコンサルティングを手がける。経営とIT、リアルネット、マーケティングとマネジメントなど、双方が理解できるコンサルタントとして注目を集めている。「経営者が元気であれば業績は必ず上がる!」がモットーで、元気の出るコンサルティングを実践している。インターネット通販業界において、4年連続で10億円企業を創出した実績を持つ。